lunatic studio live

猫飼いの気儘な絵描き。元ピアノ弾きで腱鞘炎持ち
猫飼いの気儘な絵描き。元ピアノ弾きで腱鞘炎持ち
先日のコウノドリ #9 〜おまけ1

先日のコウノドリ #9 〜おまけ1

何故にいつも並んで歩く!この二人! 
…ファンサービスかっ!?
(笑)

や、勿論嬉しいけどね!





先週復活したサクラのモノローグが、今週は特に心に刺さる、グッとくるもんばかりで。
泣けました…

ってことで、#9感想おまけ
※くれぐれも、おまけが本文


【#9 特にグッと来たシーン】

■解り合ってる二人 (…またかよ!←でも嬉しい

サクラ「僕は、四宮程、患者のカルテを丁寧に書いている産科医を他に知らない
    …だから心配するな」
四宮 「…わかった。じゃ行ってくる」
サクラ「うん」



カルテの書き方ひとつでその人柄も解る
サクラにしてみりゃそれだけで充分相手を信頼できる
ましてや、相手は四宮だ

サクラに迷惑を掛けたくない四宮と、とにかく一刻も早くお父さんの処へ行かせてあげたいサクラ。
にしても、四宮を見送ったサクラの表情がね。四宮への気遣いもあるけど、それ以上に、何か色々察して解っちゃってて、当人に負けず劣らず辛そうだなぁ…っちゅー顔よね。




■朝一のペルソナ救命控室の様子がなかなか…(笑)

研修部署が救命科に変わったゴローちゃん、朝一で挨拶にやって来た救命控室で見かけた驚愕の光景とは?

加瀬も下屋も、仮眠中というより、疲れ果てて寝入ってるといった状況だね、コレ
男女関係なく加瀬(♂)と下屋(♀)も同室だし、勿論着替えてもいない
深夜の救急搬送に対応してたら夜が更けちまったんで疲れたし眠いしとりあえずソファに横になってみたらぐーすか寝こけて朝になっちゃった…って感じ?コレで目の下にクマでもあれば完璧ブラック企業(笑)

リアル、なんだろうなぁ、コレ。現実のERもこんな感じなのかもしれん。救命って恐ろしく過酷だって聞くし
にしても、あの救急搬送の受け入れ依頼が入った時に鳴るペルソナ救命のアラーム、正直心臓に悪いな…
ま、あの音聞けば寝ぼけてても一瞬で目が覚める気はするが





■哀しみが繰り返される人がいる
 悔しさが繰り返される人もいる
 それでも――生きている限り、明日はやって来る 
 (by 鴻鳥サクラ)


哀しみが繰り返される人→三度目の流産をして涙にくれる篠原さん
悔しさが繰り返される人→救命医として失敗が続いて凹む下屋

そうなのよ、どんなに辛くったって苦しくたって悲しくたって
時間が経てばお腹もすくし、夜も明ける。
そんでもって、夜が明ければ朝が来ちゃうのよ。
どんなに夜明けが疎ましくたって、必ず日は昇る。
生きてさえいればね。

優しくも、厳しくも聞こえる言葉だな、って思う。
でも、ラストまで観た後だとコレ、すごく感動して泣けるんだ。




■別に溜めたくて溜めてるわけじゃないんですけどね…(by篠原沙月)

「ストレスを溜めないことが一番の薬」
不育症の検査を受けた篠原さんに不妊外来の岸田センセはこうアドバイス。
ところが、検査を終えて診察室前の廊下で夫に報告メールしてる篠原さん、そのメールの文面は…
「不育症検査終わったよ。修ちゃん、すごく不安」
………あああ、助言された傍から既にストレス溜めまくり。
それに自分でも気づいたか、その直後、送信せずに文面消しちゃう篠原さん。そして溜息。ああ、これじゃ更なるストレスになっちゃいそうな……。全く以て悪循環です。 

「溜めたくて溜めてるわけじゃない」 偶然出会った小松さんに篠原さんはこう訴えます。
そりゃそうだ。別に不育症じゃなくたって、ストレスばかりのこの世の中、好きで溜めこんでる奴なんぞいないよね。辛いのは自分なんだから。
お医者さんも、周りの人も、メディアも、ストレスは万病の素なんだから溜め込まないように云々…と良く言うけど。
でも、自分でそれをコントロール出来るなら、そもそも人間、ストレスなんか溜まらんのです。
ストレスが体に悪い、だなんて、本人が一番解ってる。
でも溜まっちゃうんだよ。注意しようがなんだろうが、いや意識すればするほど、余計にストレスになっちゃうんだよ。
自覚すればするほどストレス溜まっちゃうんだよ。




■これが小松さんの寄り添い方

小松「忘れなくて、いいんじゃないかな?」
篠原「…え…?」
小松「無理に忘れる必要ないよ。だって、今まで宿った子はみんな、篠原さんの子なんだもの」



無理に忘れなくていい。一緒に生きていったっていいんだよ。




■四宮、帰省先で親父の代理で緊急カイザー

これぞ、コウノドリ的怒涛の急展開。
ある意味、コウノドリ的通常運転でもある。




■四宮の代理手術シーンに垣間見える地方の医療事情

お産なのに前立ちは整形外科医(しかも結構なおじいちゃん先生)。しかも患者の血液型はB型なのに輸血用のストックが無くてAB型を代替使用。新生児科医がいない(多分NICUもない)から執刀医自ら新生児蘇生…
医療・医学の知識・情報のない私にしてみりゃ、正直ぞっとする話なんだけど、でも多分、コレもリアルなんだよね、きっと。

前立のセンセが来て自己紹介した時の、四宮の返答までの一瞬の間が、すっげーリアルだと思った。
まさか、帝切の第一助手が整形外科医!?(しかもこんな高齢の!?)
…って感じで心底驚愕したんだろな。あの四宮が。
サクラも、シーズン2の#1で離島の病院で緊急カイザーやってたなぁ。執刀した後、新生児蘇生もやってた。取り出した赤ちゃんの産声がなくてサクラが自分で挿管してたもんね。荻島センセがいてよかったけど。
輸血用血液もない(足りない?)、NICUなんて便利なモノもここにはない、って荻島センセが言ってたな。

やっぱ「専門知識より総合力」になっちゃうのかな、こういう場所だと。緊急事態に於いては、限られた機材人材の中で可能な限りの機転を利かせ、出来る事は何でも自分でやるのが原則…なんだなぁ。

私自身、産科のある総合病院のある隣町まで車で一時間、冬季は道路が凍結し(ついでに雪も降り)、夏場の台風襲来時は唯一の幹線道路が通行止めで町全体が陸の孤島化、緊急事態じゃドクターヘリが最後の頼みの綱…っちゅー、四宮パパ言うところの「子供の産めない町」の住人。医療過疎・医療格差についてもそれなりに承知してるつもりだったが。でも、こういうの見ちゃうと改めて実感する。どうしようもない格差だよね、こりゃ。個人がどうこう言ったってどうにもならんほどの差が既に出来ちゃってる。そして、その格差が解消するめどは全くたってない。むしろ、広がる一方。




■もういつだって辞めていい、でも皆に必要とされるのが嬉しいから、あともう少しだけ (by今橋)

今橋「産科やNのみんなは、僕にとって『家族』です。だから、心配なんです」
今橋「僕は、ペルソナいつ辞めても良いと思ってます」
今橋「それでもここにいるのは…、まだ、必要とされてるってことが嬉しくて――、
   それが辛いと思う事より大きいんですよね
   誰かの為じゃなくて、自分の為にここにいたいだけなんです」



今橋センセと小松さん、珍しい組み合わせの二人の飲み会(inぶ〜やん)で、珍しくも自分の心情を吐露する今橋先生。仏の化身・今橋センセだってやっぱ普通の人間なんだよなーというシーン。
今橋センセにしてみりゃ、やっぱサクラや四宮なんかにはまだこんな心情披露できないよね。キャリアの差もあるし、年齢の差もある。今橋センセ的に、サクラたちだってまだまだ庇って護ってフォローすべき後輩なんだろうし。逆に見れば、キャリアや年代の近い小松さん相手だからこういう事言えたんだろなぁ。
好きだなぁ、今橋先生。ホントいい人過ぎる…「みんな僕の家族」だなんて…
今橋先生、諸々気を回し過ぎですよ。もちょっと楽にやっても良いのに…。たまにはお家に帰ってあげて…つか、もっと休んでください。そのうち倒れちゃうよ!(なんて不吉な…)

…ホント、今橋センセってペルソナの「お父さん」なんだよなぁ…(小松さんはペルソナのお母さん?)




■一つの場所へのそこまでの執着は、多分、今の四宮には、ない (若いからね)

四宮子「父さん…よくここで医者続けてきたな…」
四宮父「…ここが――、好きだからな…」



同道を歩む先達でもある父への、驚嘆と尊敬 
故郷と共に長く在った己が人生への、誇りと自負




■同じ道を歩む父子に於いて、子にとっての父とは、先達であり、師でもある

四宮父「春樹…まだまだお前には負けんぞ」
四宮子「――何言ってんだよ…」
四宮父「……ありがとな…」


どうやらこれが、この親子の今生の別れ、になっちゃいそうだね…
最後の最後に、息子の成長を自分の眼で見届ける事が出来て四宮パパは嬉しかっただろうなぁ。死ぬまで産科医でと、決め定めてる彼としては色々無念でもあるだろうけど。でもきっと人生なんてそういうモノだとも思える。何の悔いもなく何の無念も未練もなくすべてやりきって満足して逝く…なんてどこか嘘っぽい。
そして、同じ医師である父からのこの感謝の言葉は、四宮にとって何よりの励みでもあり、喜びでもある筈。
最後の握手が良かったなぁ。二人とも微笑いながら涙ぐんでるのがね、見ててじーんと来た。




■これも愛情…だけど

篠原夫「俺はさ、子供がいない、二人だけの人生も、良いと思ってる」
篠原妻「……修ちゃん…全然嬉しくないよ…慰めにもなってない」


沈む妻を救いたい夫の発した言葉。これだって夫の思いやりだし、根本が愛情であることは間違いない。
でも、お母さんにとって、『赤ちゃん』 って、替えの利くものじゃないんだよ。
他にどんな良い事・素晴らしいこと・楽しいことが与えられたとしても、彼女が欲しいのは、それじゃない。
彼女が欲しいのは、唯一つ。




■倉崎センセは 元へヴィメタ

四宮「……うわぁ…すっげーのが来たな…」
サクラ「…う、うん…
    …く、倉崎さんは、いつもそーゆー雰囲気なの…?」
倉崎「はい  ダメっすか?」
四宮「……いや、イイと思う」
サクラ「…うん、イイと思う」


#9で数少ない、笑えるシーン。
どこか幼いサクラと四宮。そして、果たして何がへヴィメタ倉崎を淑女へと変えたのか(笑)
それにしても、産科の看護師や助産師達は「倉崎=男らしい」という認識らしい。
ううむ… 「男らしい」 のか…色々納得…




■綾野剛さんって、こういう表情上手いなぁ

父と別れ、ペルソナに戻ってきた四宮。
土産に群がる仲間たちを背に、控室へ向かう四宮。で、その姿を無言で見送るサクラの表情がね。何かもう、色々混ざってるよね。前半にも同じ様なシーンがあったが。
勿論、四宮を気遣う色が一番なんだけど、色々察してる分、単なる「気遣い」より重くて、深い。
でもサクラって、普段はそれを引き摺らない。
こういう演技、綾野さんって凄いね。
何かに気付いて、何かを察して、何かを解って、何かを悟って、それでもあからさまに表には出さずに堪えて…っての。




■それが愛情、だから

サクラ「忘れなくて、いいんです。忘れる必要、ないと思います」
サクラ「修一さんが、奥さんに寄り添って笑顔にしてあげたい、近くで何とかしてあげたいって、必
    死に頑張ってる姿は、奥さんにとって、一番の治療になるんだと思います」
サクラ「その想いはきっと――、明日に繋がります」



妊婦の篠原さんだけじゃなく、その旦那さんにも寄り添おうとするサクラ。
「忘れなくていい」って、小松さんと同じ言葉だね。
忘れたくても忘れられない場合もあるけど、どんなに辛くても忘れたくないって場合もある。捨てずにずっと抱いたまま生きてったっていい。どんなに苦しい経験だってその人の人生の欠片だもの。

サクラと小松さんって、ホント同じ方向向いてるなぁって思う。きっと、お互いが互いの良き理解者なんだよなぁ。







長くなったんで以下次号