最終回のコウノドリ #11 〜おまけ その2
■サクラ「…(やっちゃった…てへぺろ☆(・ω<)」
四宮「…(騙しやがった…コイツ…!(怒)」
四宮が、己の行く末について悩んでいるのを察したサクラは、四宮をある場所へ連れ出す。
行く先は、とある呑み屋。待っていたのは、学会参加でちょうど上京中だった荻島センセ。
荻島の顔を見た瞬間のサクラと四宮の表情がねぇ!
サクラってば、いかにも「してやったり!」って感じのイタズラっぽい笑顔でさ。すっげーカワイイの。
で、四宮の表情の渋さってば、「はめられた…っ、サクラのヤツ…!」ってね。すっげー嫌そう(笑)。
あまりに対照的で笑える(笑)
やー、良い関係だね!この二人!
■荻島センセは サクラと四宮の過去を知る男
荻島「おいおいおいおいおい!昔のかわいい四宮は何処行っちまったんだよ!なぁ?鴻鳥!」
荻島「ほら!あいかわらずジャムパンばかり食ってるんだろう?肉食え!肉!!」
荻島「四宮…酒が足りないんじゃないのか…?おい、ほら!飲め!飲め飲め!な?」
荻島センセ、面白い!最高!まさかこーいうキャラだったとは!#1見てた時は想像もつかんかったよ!(爆笑)
新米産科医時代のサクラ&四宮と先輩医師・荻島センセがどんな雰囲気だったのか、この辺りの会話だけで結構想像できて笑っちゃうな。っつか。
…番外編でその辺、見せてくれても、いいのよ?
■医師が全てを背負うのは、無理がある
当然のことだよね。
人は誰も自分一人の重さを背負うので精いっぱいだ。いや、それすら背負いきれずに悩んだり苦しんだりする人が多い。他人の重さまで背負ったら、負いきれずに両方潰れてしまう。
#8でサクラも言った。医者だって普通の人間だって。
そして、普通の人間は、其処まで強くはないよ?
思えば、2期#1の時点で、四宮はサクラに言ってる
「医師一人で出来る事には限界がある。背負い過ぎるな」 って。
医師は神様でもスーパーマンでもない、って今橋センセも言ってたし 綾野さんもインタビューでそう言ってたね。
全てを医師一人で背負うのは無理だと、四宮が今改めてそう言うのは、
直接的には、能登の病院で父の代理で手術をしてみて、その大変さを身にしみて理解したからだし
アレを通して父の生死を知って、それに因って医師が背負わねばならない荷の重さを改めて知ったから。
間接的には、本音では父の後を継ぎたいが、その一方で自分がそうなったら(父のような立場に置かれたら)…と怖れているから。
多分この時点で四宮は能登に行く意志が半分くらいは固まっている。
そして、多分サクラはそれに気付いてる。
だから、その背を押してやりたいと思ってる。
■急いで行きたいなら一人で行きなよ 遠くへ行きたいなら皆で行きなよ
荻島「何をそんなに怖がってるんだ。しかめっ面はお前のホントの顔じゃないだろ?
何処にいても、俺達医者はいつでも、『生と死』 その狭間に立ってるんだ
どれ程医療が発展しても全ての命を救う事は出来ないんだから」
荻島「同じ産科医。場所は違っても心意気は同じ。
何処へ行っても、一人ぼっちで戦わなきゃいけないなんて、そんなことはないんだ」
ああ、荻島センセも「先生」なんだなぁ、と改めて実感する台詞の数々。
研修医時代からサクラ達にとっては良き先輩だったんだろうなぁって。
サクラにとっての良き先輩っていうと、今は今橋先生を思い出すけど。
荻島センセのような人って、今橋センセみたいな人とは、超・ウマが合うか、とことん合わないかのどっちかだと思う(笑)
■今橋センセって、ホント 『人タラシ』 だわぁ! (※褒め言葉)
白川「俺――、先生の一番弟子になれましたかね…?」
今橋「白川先生は、僕の 『弟子』 じゃない。頼りになる 『パートナー』 だよ」
後ろでこの様子をずっと見てた新井センセが、笑いをかみ殺すような表情してるのが個人的にツボ
「ああー、白川センセってば、喜んでる喜んでる…ふふっ(笑)」って感じだよね、あの表情(笑)
あと、も一つ、細かい部分だけど、シーン冒頭、保育器の中の赤ちゃん診てた今橋先生が、保育器の扉っていうの?あの保育器の側面についてる中に腕突っ込むための小さな丸いドア、アレを閉める仕草が地味にカッコいいと思った。っつか、リアル。手使わずに肘でこう、クイッて閉めるの。
■…実はイイ人?
仙道「寝かしといてやりなよ」
加瀬「部長…」
仙道「……面白いよね…ガッツだけで何とかなってけるものなんだ」
加瀬「…(笑み)」
仙道「産科には返しませんって、言ってみようか?…今橋先生がどんな顔するか、見たくない?」
加瀬「…あの人の怒ってる顔、見たくないっすね…」
仙道「加瀬君って、つまんないな!(楽しげ)」
加瀬「…すいませんね…(憮然)」
普段の救命控室って、こんな風なんだ、というシーン。下屋寄り目線で見ると非常にイメージ悪い仙道部長。でも別縫悪い人じゃないんだよ、って。(ま、ちょっと意地悪かもしれんが)
仙道センセの台詞と加瀬の笑み。
下屋が救命の中で自分の居場所を確実に築いている証拠だね。
にしても、あの加瀬先生をして 「怒らせたくない」(※加瀬センセの表情がマジ) と言わしめる今橋先生って…
実は、「普段は優しげでも、マジで怒るとペルソナ一怖い人」って皆に認識されてるんじゃ…
…ま、案外そんなモンだけどね。普段穏やかで優しげな人って、一度本気で怒ると…ホント恐ろしいよ?(笑)
■『オランダへようこそ』
長くなるんで内容書き起こさないけど。
これ、障害を持つ子の育児についてだけ書かれた詩じゃないよね。
やりたかったことを失敗した人、望んだ人生送れずにいる人、心ならずも不本意な生き方を強いられてる人、そういった、思い通りの生き方が出来なかった人々皆に寄り添ってくれる、そういう人すべてに読んでほしい詩だ。
「私だってそちらに行くはずだったのに」「痛みは決して消えない」
そうなんだよね。ホントに。
あと、このシーン、詩の朗読に合わせて
#1,3で出てきた産後鬱の佐野さん家族が出てきたり (彩加ママ笑顔。佐野パパ、ちゃんと『パパ』やってる)
木村さん家族がまたまた出てきて佐野さん家族と街角ですれ違ったり (イタリアへ行けた人とオランダへ行ってしまった人の邂逅)
18トリソミーのナオト君(1期#10他)と森口さん夫婦が出てきたりと (ナオト君元気で嬉しい)
前作からずっと見てる視聴者は「ああっ!」「おお!」って思うシーン満載でした。
嬉しかったけど、同時に、ああ、ホントに最後なんだなぁ、完結しちゃうんだなぁと寂しさがひしひしと…
■「…働けよ」「…うん」 ←ニートに厳しい二人の突っ込み
産休終えて復帰の、若手助産師・真弓ちゃん。1期最終話以来だなぁ。まさか続けざまに二人出産してたとは。
っつか、真弓ちゃんの声が「トットちゃん」にしか聞こえないんだが!(笑)
サクラ「お子さん、大丈夫なの?」
真弓「心配ありません!たっクン、家にずっといるんで!」
サクラ「…ああ……たっクン…(乾いた笑い)」
小松「……働けよ (笑顔でボソッと)」
サクラ「…うん (笑顔でボソッと)」
真弓ちゃんの彼氏(っつか旦那になったのか?)は売れないミュージシャン。
数カット挿入されてた1期の回想シーンが笑った。『♪君は食べづわり〜!』(笑)
っつか、ウチにずっといる…って、まさか、たっクン…ニート化?…っつか、それ…ヒモなんじゃ…いや、専業主夫…?
あと
真弓ちゃんをペルソナに呼び戻したのが小松だって知った時のサクラの声と表情がね。
基本的に微笑ってるんだけど、それだけじゃなくて。これまた、何か悟って、何かを察して、何かを予感してるような、絶妙な表情なんだよね。
この時点で、多分、サクラは小松との別れを予想してたのかもしれないよね。前話ラストで、小松がサクラに何か重要なことを言いかけて言えず終いになってるの、サクラは覚えているだろうし。
■これが最後の手術シーンになるんだなぁ
武田のお産は難産の気配濃厚。
サクラは帝王切開へ切り替える事を決断、武田さんへそう告げる。
サクラ「武田さん、帝王切開に切り替えます。よろしいですか?」
武田「お願いします」
武田夫「や、そんなすぐ決めて…」
武田「赤ちゃん苦しいの嫌だから。鴻鳥先生、お願い」
さすが医療従事者、武田さんも了解早い。夫がビックリしてます
サクラの方も、告げ方に普段より遠慮がないね?言い方も表情もどこかいつもよりきっぱりしてる。
お互い医療に従事する者として事情も状況も解ってるからね。しかも身内だしね。
■クライマックス数分前
武田さんは帝王切開で無事出産。
サクラのオペシーン、久々だったなぁ、コレが多分最後かなぁ、と思うと…寂しさが(涙)。
除脈で生まれた赤ちゃんは産声を上げないまま白川と今橋の元へ。
その裏で、サクラが武田に「ちょっとお腹気持ち悪いですよ」って言ってるんだが、その時点で既にサクラは異変を感じて止血のために子宮圧迫開始してるんだよね、多分。画面写ってないけど。お腹押してるから気持ち悪い。1期#6を思い出す。
で、その直後にサクラは手を止めて顔を上げ、四宮と視線をかわす。ここも1期#6と同じ
その表情は既に二人とも強張ってる。
音楽の雰囲気もココでガラッと変わる。これが場面急変フラグ。これも…以下同
一方、今橋と白川の処置で無事元気に産声を上げることが出来た赤ちゃんに涙ぐむ武田
武田「助産師なのに…柄にもなく泣けて来ちゃった…」
サクラ「いいんですよ。武田さんが、自分は助産師だからしっかりしなきゃ、ってプレッシャー感じて
頑張ってるの、皆解ってますから」
武田の顔を見つめるサクラの顔は温かい
でも低い声で呼びかける四宮に向けたサクラの顔は一転して険しい
四宮「…サクラ」
サクラ「ああ…分かってる…!」
小声で言葉を交わす二人の表情は緊張状態。
二人とも小声なのは、武田を気遣って聞こえないようにしてるのだろうけど。
でも、嬉しげに親友の赤ちゃんを抱いた小松は背後で起きてることに気付いてない。白川と今橋の関心も元気に産声を上げる赤ちゃんの方に向いてる。この時点で緊急事態に気付いているのは多分執刀医のサクラと第一助手の四宮だけか?
(前川センセはどうだろ?それと倉崎は気付いてるのかな?研修医時代の下屋は気づいてなかったけど)
そして赤ちゃんを武田に見せようと振り返った小松が見たのは大出血による血の海。愕然とする小松、白川、今橋。
ここで状況は一気に緊迫。
っつか、実際ホントにあんなふうになるの…!?うわあああ…床が一面真っ赤じゃないか…恐ろしい…
■医療用語は魔法の呪文か早口言葉か
『産科危機的出血』 を宣言 、『マッシブ・トランスフュージョン・プロトコル (大量輸血プロトコル)』 発動、 ビー・リンチ(B-Lynch)、 Aラインを取る(※ドレスの型じゃない)、 子宮型羊水塞栓症、ポンピングで輸液(※1期#6の船越センセ)、サチュレーション(酸素飽和度)低下、ノン・クロスで輸血、ショック・インデックス1.5超え、クリティカル・コール、クリティカル‐Cの応援要請、DIC (播種性血管内凝固)…
この魔法の呪文にも思える用語の数々↑ 字幕出たのは「羊水塞栓症」だけだった…(笑)
OA観てても一度聞いただけでは全く意味不明。っつか、咄嗟に脳内漢字変換(または英語変換)出来ん!全部カタカナのまま頭の中を流れてく!(笑)
特に 『Massive Transfusion Protocol』 …コレ、あのハイテンポ展開の中で噛まずに流れるように叫んだ綾野さんはスゴイなと思った、OA中(笑)。ちなみに私は放映終了後にこの言葉、ググった(笑)
そういや、こういう大出血シーンでサクラが良く言う「ビーリンチ」って、なんやねん?
【ビーリンチ=「B-Lynch術」】
分娩時の大出血に対応するための開腹止血法。子宮の左右をたすき掛け状に縛る(※裏表ともクロスにはしない)ことで圧迫止血する。ちなみに、B-Lynchっていうのは、この止血方法を編み出したお医者さんの名前。
要は、子宮を残しつつ出血を止める為の術法なんだね。
あと、1期の時はペルソナの緊急院内呼び出しコールは『コード・ブルー』だったけど(1期最終話)、今季から『クリティカル・コール』に変わったんかね?それとも、あれとは別の意味なの?
■色付き音付き大量出血シーンがリアルすぎます…
CM明けで映った武田の顔は血の気を失って既に真っ白。意識も朦朧。動きは緩慢で、顔の表情も弛緩し始めている。そして大あくびがリアル。短時間の大量失血により血圧が下がって末梢血液量が不足し、体温と体内の酸素飽和度が下がるため、意識が薄れ眠くなる。冬山遭難時に眠くなるのと同じ。そのまま寝たら死ぬぞ!ってヤツ
にしても、そんな状態でもサクラ達の会話から出血量について冷静なコメントしたり…医療従事者って、ある意味怖いだろうな。自分の身体の状況を十分解っちゃう分。
四宮「サクラ、血液が全く凝固しない。これは…」
サクラ「ああ、子宮型羊水塞栓症だ…!」
「子宮型羊水塞栓症」
シーズン1の#6でもやったアレですよ…。あの時も画面から見てびっくりするほどの大出血だったんですが、今回はそれにも増して怖い、ぞっとするような量の大出血。まさに血の海。
1、まずは(手で)出血場所を圧迫止血
2、「バルーンカテーテル」
3、それでダメならば 「ビーリンチ(B-Lynch術)」
4、それでもダメなら最終手段 「子宮全摘」
※出血場所である子宮そのものを全摘出することで止血する
…っちゅー流れになるのか。これまでの話観た感じだと。勿論、同時進行で輸血・吸引しながら。
1期#6…加瀬センセが 「呼ばれてないけどジャジャジャジャーン!」、サクラ&四宮の 「とっても!」 の回だったな…懐かしい(と、遠い目)
…もうあんな感じの3人の掛け合いは二度とないのかなぁ…(涙)
にしても、あの大出血シーン…
原作漫画で何度も読んでた筈のシーンなのに、実際TV画面で見るとなんであんなに怖いんだ…色と音が付いただけでこのリアル恐怖感。アレ、実際に自分の眼で目の前で見たら多分私、倒れる自信がある。
■最後の奇跡
生まれたばかりの赤ちゃんをいつまでもオペ室に置いとくわけは行かない。今橋に促され、何度も後ろを振り返って、後ろ髪引っ張られつつ赤ちゃんを連れてオペ室を出ようとした小松。しかし、NICUから駆け付けた新井先生が小松の気持ちを察して赤ちゃんを引き受けてくれたことで小松は危機的状態の親友・武田の元へUターン。
新井先生ナイス・フォロー!ここで既に、私的にググッと来てるのに。
後を新井に任せ、赤ちゃんを無事にNICUへ送り出して手の空いた白川と今橋が、術中(止血中?)で手が離せないサクラと四宮の為に次々にフォローに入る。ポンピングでの緊急輸血(輸液)の手伝いから、ライン取り、輸血部への緊急連絡まで。ここで更にググググーッと泣きそうになる。
更に
「クリティカル・コール!!救命呼んで!!」
サクラの指示で、オペ室から救命に応援要請。それに応じてERから下屋と加瀬、吾郎が走って加勢に駆け付ける。
うわーー!何だこの緊迫感とテンポ感、充実感。面白い!面白いんだけど!
この一連の流れ見てて、
全員集合だ!最終回なんだ!これが最後なんだ、次はないんだ!ホントにこれで終わりなんだ…! って実感してさぁ。
画面じゃどんどん緊迫度が増していってるのに、こっちは泣きだしそうになってました…
サクラと四宮が向かい合って一緒にオペしてるとこなんて、もう二度と見られないんだ!(涙)…とかね…
その3へ
四宮「…(騙しやがった…コイツ…!(怒)」
四宮が、己の行く末について悩んでいるのを察したサクラは、四宮をある場所へ連れ出す。
行く先は、とある呑み屋。待っていたのは、学会参加でちょうど上京中だった荻島センセ。
荻島の顔を見た瞬間のサクラと四宮の表情がねぇ!
サクラってば、いかにも「してやったり!」って感じのイタズラっぽい笑顔でさ。すっげーカワイイの。
で、四宮の表情の渋さってば、「はめられた…っ、サクラのヤツ…!」ってね。すっげー嫌そう(笑)。
あまりに対照的で笑える(笑)
やー、良い関係だね!この二人!
■荻島センセは サクラと四宮の過去を知る男
荻島「おいおいおいおいおい!昔のかわいい四宮は何処行っちまったんだよ!なぁ?鴻鳥!」
荻島「ほら!あいかわらずジャムパンばかり食ってるんだろう?肉食え!肉!!」
荻島「四宮…酒が足りないんじゃないのか…?おい、ほら!飲め!飲め飲め!な?」
荻島センセ、面白い!最高!まさかこーいうキャラだったとは!#1見てた時は想像もつかんかったよ!(爆笑)
新米産科医時代のサクラ&四宮と先輩医師・荻島センセがどんな雰囲気だったのか、この辺りの会話だけで結構想像できて笑っちゃうな。っつか。
…番外編でその辺、見せてくれても、いいのよ?
■医師が全てを背負うのは、無理がある
当然のことだよね。
人は誰も自分一人の重さを背負うので精いっぱいだ。いや、それすら背負いきれずに悩んだり苦しんだりする人が多い。他人の重さまで背負ったら、負いきれずに両方潰れてしまう。
#8でサクラも言った。医者だって普通の人間だって。
そして、普通の人間は、其処まで強くはないよ?
思えば、2期#1の時点で、四宮はサクラに言ってる
「医師一人で出来る事には限界がある。背負い過ぎるな」 って。
医師は神様でもスーパーマンでもない、って今橋センセも言ってたし 綾野さんもインタビューでそう言ってたね。
全てを医師一人で背負うのは無理だと、四宮が今改めてそう言うのは、
直接的には、能登の病院で父の代理で手術をしてみて、その大変さを身にしみて理解したからだし
アレを通して父の生死を知って、それに因って医師が背負わねばならない荷の重さを改めて知ったから。
間接的には、本音では父の後を継ぎたいが、その一方で自分がそうなったら(父のような立場に置かれたら)…と怖れているから。
多分この時点で四宮は能登に行く意志が半分くらいは固まっている。
そして、多分サクラはそれに気付いてる。
だから、その背を押してやりたいと思ってる。
■急いで行きたいなら一人で行きなよ 遠くへ行きたいなら皆で行きなよ
荻島「何をそんなに怖がってるんだ。しかめっ面はお前のホントの顔じゃないだろ?
何処にいても、俺達医者はいつでも、『生と死』 その狭間に立ってるんだ
どれ程医療が発展しても全ての命を救う事は出来ないんだから」
荻島「同じ産科医。場所は違っても心意気は同じ。
何処へ行っても、一人ぼっちで戦わなきゃいけないなんて、そんなことはないんだ」
ああ、荻島センセも「先生」なんだなぁ、と改めて実感する台詞の数々。
研修医時代からサクラ達にとっては良き先輩だったんだろうなぁって。
サクラにとっての良き先輩っていうと、今は今橋先生を思い出すけど。
荻島センセのような人って、今橋センセみたいな人とは、超・ウマが合うか、とことん合わないかのどっちかだと思う(笑)
■今橋センセって、ホント 『人タラシ』 だわぁ! (※褒め言葉)
白川「俺――、先生の一番弟子になれましたかね…?」
今橋「白川先生は、僕の 『弟子』 じゃない。頼りになる 『パートナー』 だよ」
後ろでこの様子をずっと見てた新井センセが、笑いをかみ殺すような表情してるのが個人的にツボ
「ああー、白川センセってば、喜んでる喜んでる…ふふっ(笑)」って感じだよね、あの表情(笑)
あと、も一つ、細かい部分だけど、シーン冒頭、保育器の中の赤ちゃん診てた今橋先生が、保育器の扉っていうの?あの保育器の側面についてる中に腕突っ込むための小さな丸いドア、アレを閉める仕草が地味にカッコいいと思った。っつか、リアル。手使わずに肘でこう、クイッて閉めるの。
■…実はイイ人?
仙道「寝かしといてやりなよ」
加瀬「部長…」
仙道「……面白いよね…ガッツだけで何とかなってけるものなんだ」
加瀬「…(笑み)」
仙道「産科には返しませんって、言ってみようか?…今橋先生がどんな顔するか、見たくない?」
加瀬「…あの人の怒ってる顔、見たくないっすね…」
仙道「加瀬君って、つまんないな!(楽しげ)」
加瀬「…すいませんね…(憮然)」
普段の救命控室って、こんな風なんだ、というシーン。下屋寄り目線で見ると非常にイメージ悪い仙道部長。でも別縫悪い人じゃないんだよ、って。(ま、ちょっと意地悪かもしれんが)
仙道センセの台詞と加瀬の笑み。
下屋が救命の中で自分の居場所を確実に築いている証拠だね。
にしても、あの加瀬先生をして 「怒らせたくない」(※加瀬センセの表情がマジ) と言わしめる今橋先生って…
実は、「普段は優しげでも、マジで怒るとペルソナ一怖い人」って皆に認識されてるんじゃ…
…ま、案外そんなモンだけどね。普段穏やかで優しげな人って、一度本気で怒ると…ホント恐ろしいよ?(笑)
■『オランダへようこそ』
長くなるんで内容書き起こさないけど。
これ、障害を持つ子の育児についてだけ書かれた詩じゃないよね。
やりたかったことを失敗した人、望んだ人生送れずにいる人、心ならずも不本意な生き方を強いられてる人、そういった、思い通りの生き方が出来なかった人々皆に寄り添ってくれる、そういう人すべてに読んでほしい詩だ。
「私だってそちらに行くはずだったのに」「痛みは決して消えない」
そうなんだよね。ホントに。
あと、このシーン、詩の朗読に合わせて
#1,3で出てきた産後鬱の佐野さん家族が出てきたり (彩加ママ笑顔。佐野パパ、ちゃんと『パパ』やってる)
木村さん家族がまたまた出てきて佐野さん家族と街角ですれ違ったり (イタリアへ行けた人とオランダへ行ってしまった人の邂逅)
18トリソミーのナオト君(1期#10他)と森口さん夫婦が出てきたりと (ナオト君元気で嬉しい)
前作からずっと見てる視聴者は「ああっ!」「おお!」って思うシーン満載でした。
嬉しかったけど、同時に、ああ、ホントに最後なんだなぁ、完結しちゃうんだなぁと寂しさがひしひしと…
■「…働けよ」「…うん」 ←ニートに厳しい二人の突っ込み
産休終えて復帰の、若手助産師・真弓ちゃん。1期最終話以来だなぁ。まさか続けざまに二人出産してたとは。
っつか、真弓ちゃんの声が「トットちゃん」にしか聞こえないんだが!(笑)
サクラ「お子さん、大丈夫なの?」
真弓「心配ありません!たっクン、家にずっといるんで!」
サクラ「…ああ……たっクン…(乾いた笑い)」
小松「……働けよ (笑顔でボソッと)」
サクラ「…うん (笑顔でボソッと)」
真弓ちゃんの彼氏(っつか旦那になったのか?)は売れないミュージシャン。
数カット挿入されてた1期の回想シーンが笑った。『♪君は食べづわり〜!』(笑)
っつか、ウチにずっといる…って、まさか、たっクン…ニート化?…っつか、それ…ヒモなんじゃ…いや、専業主夫…?
あと
真弓ちゃんをペルソナに呼び戻したのが小松だって知った時のサクラの声と表情がね。
基本的に微笑ってるんだけど、それだけじゃなくて。これまた、何か悟って、何かを察して、何かを予感してるような、絶妙な表情なんだよね。
この時点で、多分、サクラは小松との別れを予想してたのかもしれないよね。前話ラストで、小松がサクラに何か重要なことを言いかけて言えず終いになってるの、サクラは覚えているだろうし。
■これが最後の手術シーンになるんだなぁ
武田のお産は難産の気配濃厚。
サクラは帝王切開へ切り替える事を決断、武田さんへそう告げる。
サクラ「武田さん、帝王切開に切り替えます。よろしいですか?」
武田「お願いします」
武田夫「や、そんなすぐ決めて…」
武田「赤ちゃん苦しいの嫌だから。鴻鳥先生、お願い」
さすが医療従事者、武田さんも了解早い。夫がビックリしてます
サクラの方も、告げ方に普段より遠慮がないね?言い方も表情もどこかいつもよりきっぱりしてる。
お互い医療に従事する者として事情も状況も解ってるからね。しかも身内だしね。
■クライマックス数分前
武田さんは帝王切開で無事出産。
サクラのオペシーン、久々だったなぁ、コレが多分最後かなぁ、と思うと…寂しさが(涙)。
除脈で生まれた赤ちゃんは産声を上げないまま白川と今橋の元へ。
その裏で、サクラが武田に「ちょっとお腹気持ち悪いですよ」って言ってるんだが、その時点で既にサクラは異変を感じて止血のために子宮圧迫開始してるんだよね、多分。画面写ってないけど。お腹押してるから気持ち悪い。1期#6を思い出す。
で、その直後にサクラは手を止めて顔を上げ、四宮と視線をかわす。ここも1期#6と同じ
その表情は既に二人とも強張ってる。
音楽の雰囲気もココでガラッと変わる。これが場面急変フラグ。これも…以下同
一方、今橋と白川の処置で無事元気に産声を上げることが出来た赤ちゃんに涙ぐむ武田
武田「助産師なのに…柄にもなく泣けて来ちゃった…」
サクラ「いいんですよ。武田さんが、自分は助産師だからしっかりしなきゃ、ってプレッシャー感じて
頑張ってるの、皆解ってますから」
武田の顔を見つめるサクラの顔は温かい
でも低い声で呼びかける四宮に向けたサクラの顔は一転して険しい
四宮「…サクラ」
サクラ「ああ…分かってる…!」
小声で言葉を交わす二人の表情は緊張状態。
二人とも小声なのは、武田を気遣って聞こえないようにしてるのだろうけど。
でも、嬉しげに親友の赤ちゃんを抱いた小松は背後で起きてることに気付いてない。白川と今橋の関心も元気に産声を上げる赤ちゃんの方に向いてる。この時点で緊急事態に気付いているのは多分執刀医のサクラと第一助手の四宮だけか?
(前川センセはどうだろ?それと倉崎は気付いてるのかな?研修医時代の下屋は気づいてなかったけど)
そして赤ちゃんを武田に見せようと振り返った小松が見たのは大出血による血の海。愕然とする小松、白川、今橋。
ここで状況は一気に緊迫。
っつか、実際ホントにあんなふうになるの…!?うわあああ…床が一面真っ赤じゃないか…恐ろしい…
■医療用語は魔法の呪文か早口言葉か
『産科危機的出血』 を宣言 、『マッシブ・トランスフュージョン・プロトコル (大量輸血プロトコル)』 発動、 ビー・リンチ(B-Lynch)、 Aラインを取る(※ドレスの型じゃない)、 子宮型羊水塞栓症、ポンピングで輸液(※1期#6の船越センセ)、サチュレーション(酸素飽和度)低下、ノン・クロスで輸血、ショック・インデックス1.5超え、クリティカル・コール、クリティカル‐Cの応援要請、DIC (播種性血管内凝固)…
この魔法の呪文にも思える用語の数々↑ 字幕出たのは「羊水塞栓症」だけだった…(笑)
OA観てても一度聞いただけでは全く意味不明。っつか、咄嗟に脳内漢字変換(または英語変換)出来ん!全部カタカナのまま頭の中を流れてく!(笑)
特に 『Massive Transfusion Protocol』 …コレ、あのハイテンポ展開の中で噛まずに流れるように叫んだ綾野さんはスゴイなと思った、OA中(笑)。ちなみに私は放映終了後にこの言葉、ググった(笑)
そういや、こういう大出血シーンでサクラが良く言う「ビーリンチ」って、なんやねん?
【ビーリンチ=「B-Lynch術」】
分娩時の大出血に対応するための開腹止血法。子宮の左右をたすき掛け状に縛る(※裏表ともクロスにはしない)ことで圧迫止血する。ちなみに、B-Lynchっていうのは、この止血方法を編み出したお医者さんの名前。
要は、子宮を残しつつ出血を止める為の術法なんだね。
あと、1期の時はペルソナの緊急院内呼び出しコールは『コード・ブルー』だったけど(1期最終話)、今季から『クリティカル・コール』に変わったんかね?それとも、あれとは別の意味なの?
■色付き音付き大量出血シーンがリアルすぎます…
CM明けで映った武田の顔は血の気を失って既に真っ白。意識も朦朧。動きは緩慢で、顔の表情も弛緩し始めている。そして大あくびがリアル。短時間の大量失血により血圧が下がって末梢血液量が不足し、体温と体内の酸素飽和度が下がるため、意識が薄れ眠くなる。冬山遭難時に眠くなるのと同じ。そのまま寝たら死ぬぞ!ってヤツ
にしても、そんな状態でもサクラ達の会話から出血量について冷静なコメントしたり…医療従事者って、ある意味怖いだろうな。自分の身体の状況を十分解っちゃう分。
四宮「サクラ、血液が全く凝固しない。これは…」
サクラ「ああ、子宮型羊水塞栓症だ…!」
「子宮型羊水塞栓症」
シーズン1の#6でもやったアレですよ…。あの時も画面から見てびっくりするほどの大出血だったんですが、今回はそれにも増して怖い、ぞっとするような量の大出血。まさに血の海。
1、まずは(手で)出血場所を圧迫止血
2、「バルーンカテーテル」
3、それでダメならば 「ビーリンチ(B-Lynch術)」
4、それでもダメなら最終手段 「子宮全摘」
※出血場所である子宮そのものを全摘出することで止血する
…っちゅー流れになるのか。これまでの話観た感じだと。勿論、同時進行で輸血・吸引しながら。
1期#6…加瀬センセが 「呼ばれてないけどジャジャジャジャーン!」、サクラ&四宮の 「とっても!」 の回だったな…懐かしい(と、遠い目)
…もうあんな感じの3人の掛け合いは二度とないのかなぁ…(涙)
にしても、あの大出血シーン…
原作漫画で何度も読んでた筈のシーンなのに、実際TV画面で見るとなんであんなに怖いんだ…色と音が付いただけでこのリアル恐怖感。アレ、実際に自分の眼で目の前で見たら多分私、倒れる自信がある。
■最後の奇跡
生まれたばかりの赤ちゃんをいつまでもオペ室に置いとくわけは行かない。今橋に促され、何度も後ろを振り返って、後ろ髪引っ張られつつ赤ちゃんを連れてオペ室を出ようとした小松。しかし、NICUから駆け付けた新井先生が小松の気持ちを察して赤ちゃんを引き受けてくれたことで小松は危機的状態の親友・武田の元へUターン。
新井先生ナイス・フォロー!ここで既に、私的にググッと来てるのに。
後を新井に任せ、赤ちゃんを無事にNICUへ送り出して手の空いた白川と今橋が、術中(止血中?)で手が離せないサクラと四宮の為に次々にフォローに入る。ポンピングでの緊急輸血(輸液)の手伝いから、ライン取り、輸血部への緊急連絡まで。ここで更にググググーッと泣きそうになる。
更に
「クリティカル・コール!!救命呼んで!!」
サクラの指示で、オペ室から救命に応援要請。それに応じてERから下屋と加瀬、吾郎が走って加勢に駆け付ける。
うわーー!何だこの緊迫感とテンポ感、充実感。面白い!面白いんだけど!
この一連の流れ見てて、
全員集合だ!最終回なんだ!これが最後なんだ、次はないんだ!ホントにこれで終わりなんだ…! って実感してさぁ。
画面じゃどんどん緊迫度が増していってるのに、こっちは泣きだしそうになってました…
サクラと四宮が向かい合って一緒にオペしてるとこなんて、もう二度と見られないんだ!(涙)…とかね…
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